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小規模多機能型居宅介護の人員基準とは?サービス内容や設備基準を解説します

作成日:2024/05/06

更新日:2024/05/09

「小規模多機能型居宅介護の人員基準にはどのようなものがあるの?」と詳しく知りたい方もいるのではないでしょうか。
本記事では、小規模多機能型居宅介護の人員基準について分かりやすく解説いたします。
サービス内容と設備基準についても紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

小規模多機能型居宅介護の人員基準は?

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小規模多機能型居宅介護には、「本体事業所」と「サテライト型事業所」の2種類があります。
サテライト型事業所とは、サービス提供体制の面的な整備および効率的な事業実施の観点から、一定の条件を満たす場合に設置できる「支店」のような施設を指します
設置場所は、「本体事業所から20分以内の位置にある」という決まりがあるのが特徴です。
 
ここからは、「本体事業所」と「サテライト型事業所」に分けて、それぞれの職種別に人員基準をお伝えいたします。
 

代表者

介護事業所を運営する法人を代表する「代表者」は、理事長や代表取締役が担うことが多いです。
基本的に、代表者は利用者へ直接ケアすることはありません。

本体事業所認知症の介護従事経験または保健医療・福祉サービスの経営経験があり、認知症対応型サービス事業開設者研修の修了者1名
サテライト型事業所本体事業所の代表者1名

管理者

小規模多機能型居宅介護の管理者は、事業所によっては「ホーム長」や「施設長」と呼ばれることもあります。
主な仕事内容は、職員の人材育成や医療機関・利用者のご家族との連携・利用者の状況確認などです。

本体事業所3年以上認知症の介護従事経験があり、認知症対応型サービス事業管理者研修を修了者で常勤・専従者1名
サテライト型事業所本体事業所の管理者が1名(兼務可)

 

介護職員

小規模多機能型居宅介護の介護職員の主な仕事は、利用者の送迎や身体介護、レクリエーションなどです。
 
事業所によっては「介護職員初任者研修の修了・取得」を募集条件にしていることもあります。
また、送迎業務があるため、自動車の運転免許の所有を求められることが多いです。

日中通いサービス日中訪問サービス
本体事業所常勤換算方法で3:1以上常勤換算方法で1名以上
※他のサテライト型事業所の利用者に対しサービス提供が可能。
サテライト型事業所常勤換算方法で3:1以上1名以上
※本体事業所又は他のサテライト型事業所の利用者に対しサービスを提供が可能。

 

看護職員

看護職員の主な仕事内容は、利用者の体調確認や服薬管理、通院のサポートなどです。
看護職員は、褥瘡(床ずれ)の処置やインスリン注射、点滴、摘便などの介護職員が対応できない医療行為を行えます。

本体事業所小規模多機能型居宅介護従業者のうち1名以上
サテライト型事業所本体事業所から適切な支援を受けられる場合は設置しなくてもよい

 

介護支援専門員

介護支援専門員は、ケアマネージャーとも呼ばれます。
主な仕事内容は、ケアプランの作成やマネジメント、要介護認定の申請手続き、サービス内容の調整、利用者や家族との連絡などです。
事業所によっては、介護職員として働きながら兼任している場合もあります。

本体事業所介護支援専門員かつ、小規模多機能型サービス等計画作成担当者研修の修了者1名以上
サテライト型事業所小規模多機能型サービス等計画作成担当者研修の修了者1名以上

 

常勤換算とは?


常勤換算とは、小規模多機能型居宅介護で働いている職員の平均人数のことです。
正規・非正規などの雇用形態は関係なく、「同じ施設で常に何人の職員が働いているのか」を換算します。
 
その日に居る職員数をそのままカウントしたり、勤務時間が異なるスタッフを同じカウントにならない可能性もあるため注意が必要です。
常勤換算を計算するための手順は、以下の通りです。
 

常勤職員の人数と週の労働時間を計算する

まずは、常勤職員の人数と週の労働時間を計算しましょう。
 
例)事業所の常勤職員は10名、1週間の労働時間は40時間
事業所の常勤の職員が何人いるか、また就業規則上で決められている常勤の労働時間を調べておきます。
 

非常勤職員の労働時間を計算する

次に、非常勤職員の労働時間を計算しましょう。
ここでは、事業所に3名の非常勤職員がおり、それぞれ週に20時間勤務していると仮定します。
 
例)20時間+20時間+20時間=60時間となります。
 

常勤・非常勤職員の人数を合算する

最後に、常勤・非常勤職員の人数を合算しましょう。
 
まずは、非常勤職員の常勤換算の人数を計算します。
非常勤職員の合計労働時間は60時間、常勤職員の1週間の勤務時間は40時間です。
60時間を40時間で割ると、1.5になるため、この事業所の非常勤職員の常勤換算の人数は「1.5人」になります
 
次に、常勤職員の人数と、非常勤職員の常勤換算の人数を合計します。
この事業所の場合は、10人+1.5人=11.5人です。
つまり、常勤換算の人数は「11.5人」ということになります。

他にも詳しい計算方法を知りたい方は、関連記事から確認ができます。

↓常勤換算の意味は?計算方法とICTによる配置基準緩和まで解説
https://lashic-care.jp/blog/jokin-calculation
 

小規模多機能型居宅介護の設備基準と運営基準

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ここからは、小規模多機能型居宅介護の設備基準と運営基準について解説いたします。
 

本体事業所に対するサテライト型事業所の数最大2箇所まで可
サテライト型事業所の本体となる事業所・ 小規模多機能型居宅介護事業所
・ 看護小規模多機能型居宅介護事業所
※事業開始後、1年以上の本体事業所としての実績があること、または、登録者数が本体事業所で定められた登録定員の100分の70を超えた実績があること
本体事業所とサテライト型
事業所の関係
・自動車等を使用した移動時間がおおむね20分以内の近距離であること
・本体事業所と同一建物や同一敷地内は認められない
指定本体、サテライト型事業所それぞれが受けること
※医療・介護・福祉サービスについて3年以上の実績がある事業者であること
※あらかじめ市町村に設置された地域密着型サービス運営委員会等の意見を聴くこと
介護報酬通常の小規模多機能型居宅介護の介護報酬と同額
1事業所あたりの登録定員本体事業所:29人以下 / サテライト型:18人以下
通いサービスの1日あたりの定員本体事業所:1/2~18人以下 / サテライト型:1/2~12人以下
泊まりサービスの1日あたりの定員本体事業所:1/3~9人以下 / サテライト型:1/3~6人以下
サテライト型事業所の設備基準等サテライト型事業所においても、通い・泊まり・訪問機能は必要
※本体事業所の空床状況や利用者の心身の状況に配慮した上で、サテライト型事業所の利用者が本体事業所に宿泊可能
※本体事業所の訪問スタッフが、サテライト型利用者に訪問可能
設備・備品等①居間および食堂は機能を十分に発揮しうる適当な広さであること

②宿泊室
個室の定員:1人
個室の床面積:7.43平方メートル以上
個室以外の宿泊室:合計面積一人当たたり概ね7.43平方メートル以上でプライバシーが確保された構造であること

③住宅地の中にあること

 
 

小規模多機能型居宅介護のサービス内容を解説

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小規模多機能型居宅介護では、ご利用者様の暮らし慣れている環境や日常生活をなるべく維持しながらサービスを提供するための地域密着型のサービスです。
サービス内容は、「通い」「訪問」「宿泊」の3つに分かれており、介護保険での要介護認定を受けることで利用をすることが可能になります。比較的人数が少ないため、余裕を持った介護ができるもの特徴です。
それぞれ、特にどのようなサービスを提供しているのか見ていきましょう。
 

通いサービス

通いサービスの具体的な内容は、以下の通りです。
 
・自宅から施設までの利用者の送迎
・健康状態のチェック
・食事介助、入浴介助
・リハビリテーション、機能訓練
・レクリエーション
 
通いサービスは、利用者の都合に合わせて「午前のみ」「午後のみ」など短時間利用が可能です。
厚生労働省によると、利用者のほとんどが通いサービスを利用しており、「訪問サービス」と「宿泊サービス」を兼用しています
 

訪問サービス

訪問サービスでは、食事や入浴、排泄などの身体介助や病院への付き添いや安否確認などの生活支援を行います。
通いや宿泊サービスを提供している顔なじみの職員が訪問介護をするため、利用者も安心です。
訪問サービスは、利用者の都合に合わせて、短時間利用や夜間帯のみの利用もできます。
 

宿泊サービス

宿泊サービスの具体的な内容は、以下の通りです。
 
・身体介助や服薬介助
・移乗のサポート
・口腔ケア
・就寝前後の見守り
 
一般的にはグループホームなどの長期入所とは違い小規模多機能型居宅介護では短期での入所が基本となっています。
家族の用事など急な宿泊の希望にも対応しており、1泊から利用可能です。
数日間の連続した宿泊もできるため、利用者家族の介護負担を柔軟に軽減できます。
 

小規模多機能型居宅介護の加算

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ここからは、小規模多機能型居宅介護の加算について紹介いたします。
加算を取得することで、収益面での改善が見られケアの質も最終的に向上するメリットを受けることができます。また、同時に要件を満たす必要があるため、業務内容と負担が増えたり加算を維持するための運営管理が必要になるというデメリットもあります。
ここでは、小規模多機能型居宅介護で取得できる様々な加算を以下のとおり紹介しますので、施設での状況や方針に応じて取り入れるか検討してみてください。
 

総合マネジメント体制強化加算

総合マネジメント体制強化加算とは、地域密着型サービス事業者を対象にしたものです。
介護支援専門員、看護師、准看護師、介護職員その他の関係者が連携し、個別サービス計画の見直しなどを行うことで得られる加算となります。
 
総合マネジメント体制強化加算(Ⅰ)は 1,200単位/月、総合マネジメント体制強化加算(Ⅱ)は 800単位/月です。
 

認知症加算

認知症加算は、認知症の利用者を積極的に受け入れるための体制を整備したことを評価する加算です。
認知症介護実践リーダー研修等を修了した職員を配置し、認知症の症状の進行緩和に繋がるケアを提供していることが算定要件になります。
 
認知症加算(Ⅰ)は 920単位/月、認知症加算(Ⅱ)は 890単位/月です。
 

科学的介護推進体制加算

科学的介護推進体制加算は、科学的介護情報システム(LIFE・ライフ)へのデータ提出とフィードバック情報の活用により、「科学的な根拠に基づいた介護」の推進を目的に新設された加算です。
2024年の介護報酬改定では、「入力項目」「データ提出頻度」「初回のデータ提出時期」の見直しが行われました。
 

介護職員等処遇改善加算

介護職員等処遇改善加算とは、介護職員の安定的な処遇改善の仕組みや職場環境の改善を行なった介護事業所を評価する加算です。
これによって、正社員やパートの職員でも条件を満たせば給料に手当として支給されることになり、多くの介護施設で取得されています。
 
小規模多機能型居宅介護の加算率は、以下の通りです。
・介護職員等処遇改善加算(Ⅰ):14.9%
・介護職員等処遇改善加算(Ⅱ):14.6%
・介護職員等処遇改善加算(Ⅲ):13.4%
・介護職員等処遇改善加算(Ⅳ):10.6%
 

生産性向上推進体制加算

生産性向上推進体制加算とは、介護ロボットやICT等のテクノロジー等を活用して、サービスの質を低下させずに業務効率の改善を図ることを目的にした加算です。
2024年の介護報酬改定で新設されました。
 
生産性向上推進体制加算(Ⅰ)は100単位/月、生産性向上推進体制加算(Ⅱ)は10単位/月です。

こちらも合わせて、詳細をご確認いただけます。
介護現場における生産性向上委員会とは?生産性向上推進体制加算についても解説
https://lashic-care.jp/blog/kaigo-well-being
 

業務負担を避けるためにはどうすればいい?

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さまざまな見直しが行われていますが、職員の業務負担を避けるためには、一体どうすればよいのでしょうか?
 
・人員基準欠如減算には注意する
・夜間の人員基準について
・見守り機器を導入して職員の業務負担を避ける
 
それぞれの視点で解説していきます。                                          
 

人員基準欠如減算には注意する

まず、人員基準欠如減算には注意しましょう。
小規模多機能型居宅介護の人員基準を満たしていない場合は、報酬が減算されてしまいます。
人員基準欠如減算に該当する場合は、速やかに労働基準監督署に届出書を提出する必要があります。
この減算は、看護職員や介護職員などの人数が足りないままの介護サービス提供を防ぐ目的で作られました。ケアの質が落ちてしまう前に、しっかりと確認すべき必須事項でしょう。
 

夜間の人員基準について

小規模多機能型居宅介護の夜間の人員基準は、以下の通りです。

夜勤職員宿直職員
本体事業所時間帯を通じて1以上
※宿泊利用者がいない場合は設置しなくてもよい。
時間帯を通じて1以上
※随時の訪問サービスに支障がない体制が整っている場合は必ずしも事業所内で宿直する必要はない。
サテライト型事業所時間帯を通じて1以上
※宿泊利用者がいない場合は設置しなくてもよい。
本体事業所から適切な支援を受けられる場合は設置しなくてもよい。


 

見守り機器を導入して職員の業務負担を避ける

夜勤帯は職員が手薄になりますし、日中でも認知症の利用者が増えると、どうしても目の行き届かないことが増えますよね。
 
これらを改善するためには、見守り機器の導入が良い選択肢になるでしょう。
人手不足の場合にも職場の業務負担が軽減し、離職率の低下に繋がります。
また、見守りカメラやセンサーを利用することで、転倒・転落事故を防止でき、利用者の生活リズムも分析できます。
 

まとめ

今回は、小規模多機能型居宅介護の人員基準やサービス内容、設備基準について全般的に解説しました。
小規模多機能型居宅介護を運営する上で、利用者への質の高いサービスの提供と職員の業務負担を軽減することはポイントになるでしょう。
職員の業務負担の軽減や利用者の快適な生活の提供、利用者家族の安心材料の一つとして、見守り機器を中心に導入してみてはいかがでしょうか?
 
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