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特定施設利用者生活介護(介護付有料老人ホーム)とは?人員基準、指定基準や職種を解説!

作成日:2024/05/15

更新日:2024/05/29

みなさんは、介護施設について調べている時に「特定施設入居者生活介護」という言葉を目にしたことはありませんか?

今回の記事では、特定施設利用者生活介護の一つに該当する介護付有料老人ホームの人員基準や設置基準、そこで働く職員の特徴について詳しく解説いたします。

 

特定施設利用者生活介護とはどんな施設か概要を紹介

そもそも、特定施設利用者生活介護とはどのような施設なのでしょうか?

「特定施設利用者生活介護」は、一般的に「特定施設」という略称で呼ばれており、厚生労働省の定めた基準を満たしている施設で提供される介護保険サービスを指します。

介護専用型・混合型・地域密着型・介護予防などに分類され、対象となる施設の例としてはケアハウス(軽費老人ホーム)・養護老人ホーム・有料老人ホームが含まれます。要支援1からでも入居可能な施設が多いのが特徴です。

 

特定施設利用者生活介護で受けられる主なサービスは、以下の通りです。

 

【24時間の介護サービス】

食事や排泄、入浴・着替え・移動など、日常生活に関わる介護を24時間受けられます。

費用は定額制のため、急な排泄介助や着替えが必要になった場合も、追加料金はかかりません。

また、スタッフが24時間常駐しており、夜間の急なトラブルにも対応してくれるため安心です。

 

【生活支援サービス】

洗濯や掃除、寝具の交換といった身の回りのお世話や買い物の代行などの生活支援サービスが受けられます。

これらのサービスは、施設により週に何回など規定があるかもしれません。

 

【機能訓練】

機能訓練(自立訓練)、高齢者の歩く・立ち上がるといった日常生活動作を維持し改善する訓練を行います。いわゆるリハビリテーションが受けられます。

 

【その他のサービス】

健康相談や栄養相談、服薬管理・健康管理などのサービスが受けられます。

これらのサービスの内容は、施設によりさまざまです。

 

有料老人ホームのうち、「特定施設」の指定を受けることのできた施設に限り「介護付き有料老人ホーム」を名乗ることができます。

この指定を受けていないと、施設のパンフレットやホームページなどで「介護付き」というワードを使用できません。

                                                                                  

特定施設利用者生活介護の事業所推移と利用者数

厚生労働省によると、特定施設利用者生活介護の事業所数は平成19年時点で2,527棟、平成31年になると5,587棟にまで増加しています。

 

また、利用者数は平成19年時点で95.800人、平成31年になると251.200人と右肩上がりです。

ちなみに、平成3年の利用者介護レベルの内訳は、要支援1が7.0%、要支援2が6.3%、要介護1が22.5%、要介護2が19.2%、要介護3が16.3%、要介護4が17.2%、要介護5が11.3%となっています。

平成19年の内訳は、要介護4が14.3%、要介護5が9.2%だったことから、利用者の1人あたりの介護レベルが上がっていることが分かります。

 

一方、令和1年時点の介護付き有料老人ホームの施設数は4,070棟、利用者数は246,194人です。平成23年時点では、施設数は2,092棟、利用者数は179,404人でした。

特定施設の全体の事業所数と同様、介護付き有料老人ホームの施設数も増えていることが分かります。

参考:厚生労働省「特定施設入居者生活介護・地域密着型特定施設入居者生活介護」より

 

介護付き有料老人ホームの人員基準を職種ごとに解説

ここからは、介護付き有料老人ホームの人員基準の一覧表と、関連して職種別の業務内容の違いを解説いたします。

 

【介護付き有料老人ホームの人員基準】

 

職種配置基準
管理者1人(兼務可能)
生活相談員要介護者等:生活相談員=100:1
看護・介護職員要支援者:看護・介護職員=10:1
要介護者:看護・介護職員=3:1
※看護職員は、利用者が30人までは1人
 30人を超える場合は50人ごとに1人
※夜間帯は1人以上
機能訓練指導員1人以上(兼務可能)
計画作成担当者介護支援専門員1人以上(兼務可能)

 

生活相談員

生活相談員の人員基準は、「常勤で1人以上の配置」です。

施設に入居している要介護者が100人以上いる場合は、利用者100人に対して1人以上の配置が義務付けられています。

 

また、生活相談員になるためには、「社会福祉士」「精神保健福祉士」「社会福祉主事任用資格」のいずれかを有する必要があります。

しかし、無資格でも実務経験があれば、自治体によっては生活相談員として従事することが可能です。

 

そんな生活相談員の主な仕事は、以下の通りです。

 

・入居相談や設備見学の対応

・ケアマネージャーや外部関係者との連絡や調整

・地域やコミュニティとの連携

・行政手続きの管理

・施設の入退所の手続き

・利用者とそのご家族の相談業務

・職員との内部調整業務

・介護職のサポート

・ケアプラン作成のサポート

 

このように、生活相談員の業務は多岐にわたります。

主に、多方面への「連絡・相談・調整」を行なっているのが特徴です。

 

介護職員

介護職員の人員基準は、看護職員との兼ね合いで決定します。

看護・介護職員は、施設内の要支援者10人に対して1人、要介護者3人に対して1人と定められています。

 

介護職員は、特に資格がなくても働くことができますが、直接利用者の身体に触れて行う「身体介護」をする際には、「介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級)」の資格が必要です。

介護職員初任者研修は、2013年4月1日に行われた介護保険法施行規則改正後に誕生しました。介護業界で働いた経験がない方でも、「講義」と「実技演習」をすることで、介護職員としての知識を得られます。

介護職員初任者研修は、働きながら最短で3ヶ月ほどで資格を取得することが可能で、「介護のスタート資格」とも言えるでしょう。

 

そんな介護職員の主な仕事は、以下の通りです。

 

・利用者の身の回りのお世話

・食事、入浴、排泄などの身体介助

・掃除や洗濯、食事の準備、買い物代行などの生活援助

・レクリエーションの企画や運営

・リハビリのサポート

・利用者の見守り、健康管理

・医療機関との連携、緊急時対応

 

介護職員は、利用者のケアを24時間体制で担当しています。

 

看護師

看護師の人員基準は、介護職員との兼ね合いで決定します。

看護・介護職員は、要支援者10人に対して1人、要介護者3人に対して1人です。

また、利用者が30人未満の場合、通常、昼間は最低1人の看護職員が必要です。

さらに、入居者が50人増えるごとに1人の看護職員を追加で配置しなければなりません。

 

看護師は、医師の指示のもと医療行為を行うため、看護師の資格が必須となります。

 

そんな看護師の主な仕事は、以下の通りです。

 

・利用者の体調確認、急変時の対応

・通院の付き添い

・褥瘡の処置

・胃ろうによる注入

・インスリンの投与

・痰の吸引

・診察のサポート

・食事介助

・服薬管理、与薬

・口腔ケア

・爪切り

 

医療行為はもちろん、場合によっては介護業務も行なっている看護師が多いです。

 

機能訓練指導員

機能訓練指導員の人員基準は、施設ごとに1人以上と定められています。

機能訓練指導員になるための資格は、以下の通りです。

 

・看護師

・准看護師職員

・理学療法士

・作業療法士

・言語聴覚士

・柔道整復師

・あん摩マッサージ指圧師

・鍼灸師(はり師・きゅう師)

 

主な仕事内容は、利用者一人一人に合わせたケアプランを作成し、リハビリテーションを提供することです。

 

計画作成担当者

計画作成担当者の人員基準は、施設ごとに1人以上と定められています。(専従でないときは、利用者の処遇に支障がない・当施設における他の職務に従事する場合を満たしている場合のみ認められています。)

ケアマネジャー(介護支援専門員)が、利用計画書「ケアプラン」を作成し、適宜プランの見直しを行います。

 

ケアマネジャーとして働くためには、「居宅支援専門員資格」が必要です。

 

管理者

管理者の人員基準は、施設ごとに必ず1人と定められています。

管理者になるための資格は特にありませんが、介護職員初任者研修の修了を必須条件としている施設もあります。

また、社会福祉士やケアマネジャーの資格、他施設での管理職経験があると、優遇されやすい傾向にあるようです。

 

そんな管理者の主な仕事内容は、以下の通りです。

・新規スタッフの採用業務

・スタッフのマネジメント

・利用者のマネジメント

・施設管理

・行政との連絡

・行政への広報活動

 

管理者になるためには、介護の知識はもちろん、コミュニケーションスキルやマネジメントスキルが求められるでしょう。

 

介護付き有料老人ホームの設置基準

 

ここからは、介護付き有料老人ホームの指定基準における設備基準と運営基準の一部を解説します。

 

【設備基準】

設備基準
介護居室・原則個室
・プライバシーの保護に配慮
・介護を行える適当な広さ
・地下にある階に設けない
・一つ以上の出口は避難上有効な空き地、廊下または広間に直接面して設置
一時介護室・介護を行える適当な広さ
浴室・身体の不自由な方が入浴するのに適したもの
トイレ・居室のある階ごとに設置し
・非常用設備を備える
食堂・機能を十分に発揮し得る適当な広さ
機能訓練室・機能を十分に発揮し得る適当な広さ
建物・耐火建築物
・準耐火建築物
防火・消火設備その他の非常災害に際して必要な設備
バリアフリー・利用者が車いすで円滑に移動可能な空間と構造

施設における環境を整えることはもちろん、居室における十分な広さやバリアフリーなども標準的に備えるよう制度で定められています。

介護付き有料老人ホームをはじめとした「特定施設」では、利用者が一定のサービスが受けられるよう、「運営基準」が設けられています。福祉施設を運営するにあたって、これらを満たすことで運営ができるようになるため、重要事項となりますが今回は、一部を抜粋してお伝えします。

 

【運営基準】

 

サービス計画・利用者一人一人に合わせたサービス計画を立案する
介護の提供・利用者に対する介護の提供を正当な理由なく拒んではいけない
介護サービス・利用者の心身の状況に基づき、必要に応じて日常生活に必要な介護サービスを提供する
・入浴が難しい利用者については、週に2回以上の入浴または清拭を実施する
機能訓練・常に利用者の健康状態に留意し、健康維持のために適切な機能訓練を実施する
不当な身体拘束の禁止・不当な身体拘束をしてはいけない
・万が一、身体保護や生命の危険のために身体拘束が必要な場合は、その状況や時間を記録に残す
協力医療機関・利用者の急変時に対応できるよう、事前に協力医療機関を定めておく
地域との連携・地域住民との連携を強化し、地域との交流に努める
・利用者からの苦情がある場合は、市町村などが実施する相談に積極的に協力する


介護付き有料老人ホームの加算について

みなさんは、介護付き有料老人ホームの加算についてご存知でしょうか?

加算とは、介護サービスの向上を目的として定められたもので、算定状況は施設ごとに異なります。

 

加算の種類と減算

加算の種類には、一体どのようなものがあるのでしょうか?

ここでは、対象の加算のご紹介とともに、「加算」の一部とサービスが一部不足していたり、基準を満たしていない場合に、基本報酬からマイナスで算定する「減算」についても紹介していきます。


個別機能訓練加算(Ⅰ)常勤専従の作業療法士等が、利用者に対し目標・実施方法・評価等を含む個別機能訓練計画を作成し、個別機能訓練を要件とした加算。
個別機能訓練加算(Ⅱ)個別機能訓練加算(Ⅰ)に加え、システム(LIFE)に個別機能訓練計画等の情報を提出することで、サービスの質の管理を行う加算。
医療機関連携加算利用者ごとに介護職員が健康状況を継続的に記録し、利用者の同意を得て、主治医または協力医療機関に月に1回以上健康情報を提供すると算定される加算。
サービス提供体制強化加算介護福祉士の資格を持つ従業員の割合や勤続年数に基づき、サービスの質が一定水準以上に維持されている事業所を評価するための加算。
口腔・栄養スクリーニング加算介護職員等が実施可能な口腔スクリーニングと、栄養状態のスクリーニングを行ったときに算定される加算。
同一建物減算介護サービスの利用者が介護事業所と同じ建物に居住している場合に、利用者のサービス利用料が減算される。
施策の目的は、有料老人ホームやサ高住などに住む利用者の介護保険給付の公平性を確保すること。
 

 

夜間看護体制加算

他にも、「夜間看護体制加算」というものがあります。

夜間看護体制加算とは、緊急の夜間対応ができる体制を整備している特定施設が算定できる加算です。


算定条件は、以下の通りです。

・看護責任者を定めている

・常勤換算で、1人以上の看護師を配置している

・看護師や外部の医療機関、看護ステーションなどと連携し、24時間対応可能な体制を整備している

・必要に応じて、健康管理を行う体制を整備している

・利用者が重度化した場合の対応を明確にし、事前に利用者と家族に説明し同意を得る

 

夜間看護体制加算は、上記のような厳しい条件を毎日満たさなければなりません。

 

介護ロボットの導入支援事業

2024年介護報酬改定にて、「生産性向上推進体制加算」が新設されました。

算定できる条件として、見守り機器などのテクノロジーを1つ以上導入していることが挙げられます。

 

介護ロボットなどのテクノロジーを活用することで、業務を効率化し、ケアの質を向上できます。

また、スタッフの心理的・肉体的な負荷が軽減し、離職予防にも繋がるメリットがあります。

 

▼生産性向上委員会と生産性向上推進体制加算についてはこちら

https://lashic-care.jp/blog/kaigo-well-being

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

今回は、特定施設利用者生活介護の一つである介護付有料老人ホームの人員基準や設置基準、そこで働く職員の特徴について解説いたしました。


介護付有料老人ホームの基準は厳しく定められており、時にスタッフの業務負担が大きくなってしまうこともあります。

スタッフの離職を防ぎ、提供するサービスの質を向上させるためにも、見守り機器などの介護ロボットの導入を検討していくことが今後のポイントになるでしょう。

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