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【2023年版 最新情報追加】福祉施設・介護施設向けナースコールシステムの選び方

作成日:2022/10/28

更新日:2024/04/09

【2023年版 最新情報追加】福祉施設・介護施設向けナースコールシステムの選び方
ナースコールシステムの選定にお悩みですか?
医療施設・福祉施設にナースコールシステムは必要不可欠ですが、導入費用が高額なわりに比較の観点や検討の進め方がよく分からないという声を多くいただきます。各社の努力により、営業の丁寧さやアフターサービスでは選定がし切れなくなっているナースコールシステムですが、一度導入をすると10年間は利用する設備なので、より良いシステムを選定したい福祉施設さまも多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ナースコールシステムの種類をご紹介してから、選定のポイントと主要メーカーのご紹介をしていきます。

進化するナースコールシステム

日本の福祉施設・介護施設の新築ラッシュは2010年ころでした。当時は現在ほどwifiの設置が当たり前ではなく、スマートフォンやタブレットの普及も限定的。当時のナースコールシステムといえば、専用の筐体を設置し、場合によってはサーバーなどの高価な機材も購入して買い切り方で設置するものでした。
しかし、この10年でナースコールシステムを取り巻く環境は大きく変化し、その在り方も大きな変化をしています。

ナースコールシステムの世代とは?

ナースコールシステムの世代は、大きく3つの世代に分かれます。

第一世代:専用ハード設置型

2010年以前のナースコールシステムは、ナースステーションや事務室に大型の操作盤があり、入居者様・ご利用者様の部屋に子機が設置されているものでした。現在でも大規模な医療施設や福祉施設でも見かけることの多いモデルです。

パネル付きの受電盤設置が必要になるため、職員の待機場所に一定の広さがないと設置が難しい他、所内に専用の回線を必要とすることが多く、大規模な回線工事が必要となる場合が多いです。
一方で、回線や交換機が所内で完結するため、所外のシステム障害などの影響を受けにくく比較的安定性があると言われています。


第二世代:PHS・スマホ受電併用

次に携帯電話やスマートフォンの職場利用が一般化してきた段階で登場したのが、所内内線(PBX)やインターネット回線(クラウドPBX)を介すことでPHSやスマートフォンで呼び出し応答可能なナースコールシステムです。簡単な情報であれば利用者様・入所者様のカルテ情報を表示することができるものも登場しました。

第一世代のメーカーが追加機能として販売するケースが多く、その場合は所内PBX(電話交換機)の設置と受電設備の設置が必要となり工事を必要とします。また、メーカーによってはPHSがメーカー指定のものでしか動作しないモデルもあり、コスト高になっていないか注意が必要です。

第三世代:クラウドベース・システム連携

そしてスマートフォンが普及しきり、かつクラウドサービス(サーバーをサービス提供業者が保有したままインターネットを介して提供するサービス)が一般化するなかで出てきたのが第三世代のクラウドベース・システム連携型です。スマートフォンやタブレットへアプリをダウンロードしてwifi環境があれば、専用の筐体の設置や回線工事不要で利用ができます。また、多くの場合、居室内のセンサーや利用者様・入所者様のカルテとシステム連携されており、ナースコールを受ける際に直近の健康状況や、リアルタイムの脈拍などを確認しながらの通話ができます。

所内にwifi設備がない場合は設置工事が必要となりますが、回線工事などよりは軽微な工事となります。また、見守りシステムなどとの連携がない場合は、十分な良さは感じにくい場合があります。

メーカー選択の3つのポイント

それでは、どのような観点でメーカーを選択すべきでしょうか。
コストは相見積もりをすると一定下げることができるし、営業担当の人柄で決めるわけにもいかないとなると決め手に欠けている方も多いのでは。先ほどのナースコールシステムの3世代を基準に考えていくと、後悔しないメーカー選択が可能です。

ポイント➀:建物での回線の設置工事は可能か

福祉施設・介護施設の立地や入所状況によっては、大きな工事ができなかったり工事時間に制限があるケースが多いです。まずは、導入に際して回線設置工事が可能か否かの確認をしましょう。
回線の設置工事が難しい場合、現実的に選択できるメーカーは第三世代が中心となります。有名メーカーでの提供が少ないため、メーカーに介護の知見があるかなどで信頼できる先を見つけていくことが推奨されます。

また、設置工事の規模が大きいほど導入時費用が大きくなりがちです。工事費を含む見積を受領して想定していた予算を超過している場合は、第三世代のメーカーからも相見積もりを取ることで、思いがけないコストダウンができる可能性もあります。

ポイント②:導入している見守り機器やカルテとデータ連携したいか

すでに施設内で見守りセンサーやドアセンサーを導入していたり、カルテシステムをご利用の場合は、そういった機器などとナースコールシステムとでデータ連携をしたいかどうかを考えましょう。メーカーによってはデータ連携できるシステムが限定されている可能性があるほか、ナースコールの応対時に必要なデータが確実に表示されるか否かの確認が必要です。

システム連携をしたい場合は第三世代のナースコールでの検討が必要になりますが、そこにこだわらない場合は選択肢が広がります。一方で、呼び出し履歴や対応内容をシステム上に自動で保存できることや、センサーとの組み合わせにより部屋の訪問が必須ではなくなるなど、システム連携による業務効率化には目を見張るものがあります。ナースコールシステムの入れ替えを機に見守りシステムの導入など検討してもよいかもしれません。

ポイント③:ご利用者様・職員にとって使いやすいか

最後は、見落とされがちな使いやすさに関するポイントです。ナースコールシステムは機能や価格の比較で選定を進めがちですが、一度導入すると10年は使うシステムになるため使い勝手の確認は必須です。
メーカーによっては数台を無料お試しさせてくれる場合があります。そういった機会を活用しながら、利用者様・入所者様の使い勝手を実際に確かめたり、職員側での管理のしやすさや見落とリスクがないか等しっかりと検討した後に選定することをオススメします。

使いづらいナースコールシステムを選択してしまうと、業務効率が数年にわたって落ちてしまうことや利用者様・入所者様がナースコールの利用を忌避して、重大なリスクを見落としてしまう恐れがあります。こうしたリスクを避けるためにも、ナースコールシステムは無料お試し期間を設けているメーカーのものを選択したほうが良いでしょう。

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いかがでしたでしょうか。
ぜひ参考いただき、施設に最適なナースコールシステムを選びましょう。

よくあるご質問

1.ナースコールシステムとは何ですか?

 病院のベッドなどに設置される、病院スタッフと連絡をとるための装置です。
 高齢者が入居する介護施設でも、スタッフとの連絡用に設置するケースが多くみられます。

2.ナースコールシステムを使用する利点は何ですか?

 ベッドや居室の近くにスタッフがいない場合も連絡をとることができるため、特に体調に異変を感じたときなどの緊急時に役立ちます。

3.ナースコールシステムにはどのような種類がありますか?

 通信回線とコール受信機種類によって、以下の3つに分類することができます。
 ・専用の回線を設け、大型の受電盤でコールを受けるタイプ(第一世代)
 ・電話交換機を設置し、PHSやスマートフォンでコールを受けるタイプ(第二世代)
 ・インターネット通信を利用し、スマートフォンでコールを受けるタイプ(第三世代)

4.ナースコールシステムはどのように設置されますか?

 先ほど紹介した世代ごとに、設置の方法は異なります。
 ・第一世代の場合、専用回線を設けるため、大規模な工事を伴うこととなります。
 ・第二世代の場合、機器本体の設置のほか、電話交換機の設置が必要となります。
  また、コールの受信用の端末として専用のPHSの購入が必要な場合があります。
 ・第三世代の場合は、Wi-Fi等の無線ネットワーク環境下であれば、特別な工事を要さずに設置が可能です。

5.ナースコールシステムはどのような場所で使用されますか?

 病院や介護施設のベッドのほか、トイレでも利用されています。

6.ナースコールシステムを導入するにはどのような費用がかかりますか?

 機器本体の購入/レンタルの費用のほか、
 ・回線工事等が必要な場合は工事費
 ・コールの受信機器として専用の端末が必要な場合は端末の購入/レンタル費用
 ・機器の保守やメンテナンスのための費用
 等が必要になります。

7.ナースコールシステムを導入するメリットは、どのような職場においても存在するのでしょうか?

 病院や介護施設など要配慮者が利用する施設であれば導入は必須と言っても過言ではありません。
 他にも、要配慮者の利用を想定した多目的トイレなどには導入のメリットがあります。

8.ナースコールシステムの選び方にはどのようなポイントがありますか?

 以下のような点を意識しながら選定することをおすすめします。
 ・建物での回線の設置工事は可能か
 ・利用者やスタッフにとって使いやすいか
 ・導入している見守り機器やカルテとデータの連携が可能か
 ・保守やメンテナンス体制に不安はないか

9.ナースコールシステムのメンテナンスにはどのようなことに注意すべきですか?

 特に病院や介護施設などでは施設単位で使用する設備となるため、頻繁な買い替えの可能性は低く、導入したナースコールシステムは長く使い続けることになります。
 機器の長期使用に当たってはメンテナンスは欠かせない要素ですが、導入施設側では解決できず、メーカーに対応をお願いすることもしばしばあります。
 導入や買い替えに当たっては、メーカー側の保守・メンテナンスの体制を確認しておく必要があります。

10.ナースコールシステムが必要な介護施設の例を教えてください。

 要配慮者が利用するため、区分に関わらず、全ての介護施設に導入のメリットがあると言えます。

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