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【疑問解消】訪室の適切な回数と注意点とは

作成日:2022/10/10

更新日:2024/04/09

【疑問解消】訪室の適切な回数と注意点とは

高齢者施設で介護士が日々行っている業務の中に「訪室」があります。
 
訪室とは、利用者さまのお部屋を訪問して体調の変化がないか、転倒・転落していないかを確認する業務です。しかし、介護現場では「訪室回数が多く、業務が時間内に終わらない」といった悩みや、「適切な訪室回数って何回なの」といった疑問もあるでしょう。
 
とくに、嫌がる利用者さまに対しての訪室は介護士が悩みやすいケースです。そこで、本記事では高齢者施設における訪室の回数・注意点・対応策について解説します。

高齢者施設における訪室とは

訪室とは、利用者さまの状況を確認するために介護士・看護師が1時間〜3時間の間隔でお部屋を訪問することです。各居室を巡回するので巡視業務とも呼ばれます。日中は活動などで離床していることも多いため、訪室は主に夜間に行われる業務です。
 
高齢者施設の訪室には、「異常がないかを確認すること」「利用者さまの所在を確認すること」の2つの役割があります。
 

異常がないかを確認すること

高齢者施設に入居されている方は、認知症や障害を患っていることにより自分の体の変化に気づきにくい場合や、自分の状態をうまく伝えられない場合も少なくありません。そのため、体調が悪化していても発見が遅れることもあります。体調の悪化が深刻な状態になる前に、頻回に訪室することで早期発見に役立ちます。
 
また、高齢者施設の利用者さまは、立つ力や歩く力が弱まっている方も多いため転倒・転落の事故にも注意が必要です。トイレに行こうと立ち上がって転倒してしまう方や、起きようとしてベッドから転落してしまう方など、思いがけない事故が発生することも珍しくありません。
 
このような状態にいち早く対応するためには、こまめな訪室が必要となるのです。
 

利用者さまの所在を確認すること

高齢者施設では、利用者さまがどこにいるのかを確認・把握することが重要になります。気づかないうちに施設を出ていたり、思いがけない行動をしていたりすると大きな事故になる可能性があるためです。
 
夜間も同様で、利用者さまがずっと眠っているとは限りません。トイレに行くこともあれば、自宅に帰ろうと施設を動き回ることもあります。自力でトイレにいかれて何時間も座りっぱなしということにならないためにも、定期的な所在確認が必要となります。

訪室したときの確認項目

利用者さまの状況把握・安全確保のためには、訪室したときに以下の確認事項に注意を払う必要があります。
 
・転倒・転落していないか
・顔色・表情・呼吸に変化がないか
・良く眠れているか
・お部屋の温度・湿度に問題はないか
 
これら4つの確認事項について詳しく紹介します。
 

転倒・転落していないか

高齢者施設で多い事故に転倒・転落があります。そのようなケースでは、利用者さまがケガや骨折をしている可能性もあるため早期の対処が必要です。夜間帯であってもリスクがありますので、訪室した際には転倒・転落していないかを必ず確認します。あわせて危険な状況にないかの確認もします。
 

顔色・表情・呼吸に変化がないか

体調悪化を早期発見するために、顔色・表情・呼吸に変化がないかを確認します。
 
青白い顔をしていれば体調が悪化しているかもしれませんし、辛そうな表情をしていればどこか痛いのかもしれません。このような状況では、声かけにより本人に状態を確認する必要もあるでしょう。また、呼吸が荒くなったり、反対に弱々しかったりすると体調が急変している可能性もあります。バイタルサインの確認や看護師へ連絡・相談が必要となります。
 

良く眠れているか

睡眠状態は、利用者さまの健康や日中活動に影響します。夜間帯は良く眠れているかを確認するのも訪室の重要な確認事項です。例えば、ベッド上で横になっていても開眼されている場合や、眠れずに声を上げている場合など様々です。また、睡眠状態を介護記録に記入して、他の職員・職種も把握できるようにするのも大切な業務となります。
 

お部屋の温度・湿度に問題はないか

訪室したときの確認事項で忘れてはならないのは、お部屋の温度・湿度の確認です。管理方法が不十分だと熱中症や脱水症の原因になりかねないためです。利用者さまの中には体温調節がうまくできない方もいらっしゃいますので、こまめな確認・調整が大切になります。

訪室の回数は夜間だけでも約5回

ここまで、訪室の重要性・役割・確認事項について解説してきました。介護士はこれらから訪室の必要性についても理解をしているはずです。しかし、なぜ悩んでしまうことがあるかといえば、それは訪室回数にあります。
 
高齢者施設によって利用者さまが就寝する時間はまちまちですが、ここでは20時に就寝介助を行い、翌朝7時に起床介助をするとしましょう。一般的には2時間の間隔で訪室が行われますので、このケースであれば21時・23時・1時・3時・5時の計5回の訪室が必要となります。
 
訪室はお部屋の数だけするので20部屋があれば、1回の夜勤中に100回行う業務となります。
 
また、発熱などの症状がある利用者さまに対しては、2時間ではなく1時間の間隔で訪室が必要になるなど回数が増えることも珍しくありません。
 
この訪室回数の多さが介護士の負担感や、利用者さまから嫌がられる理由となります。

訪室が利用者さまの迷惑になることも

訪室は利用者さまの安全な暮らしを支えるためにも重要な業務です。しかし、訪室回数の多さがかえって迷惑になっていることも珍しくありません。
 

訪室が眠りを妨げる

訪室する際のドアの音や足音で目が覚めてしまう方にとっては、睡眠を妨げられていると感じるでしょう。訪室は毎日行われるため、眠れない日々が続くとストレスがたまるだけではなく、昼夜逆転の生活になるなど様々な問題を引き起こします。
 
健康な方であっても2時間の間隔でお部屋を覗かれては、安心して眠っていられないと感じるのではないでしょうか。
 

訪室されることを嫌う利用者さまもいる

利用者さまの中には、訪室されること自体を嫌がる方もいます。
 
プライバシーを侵害されていると感じる方や、眠りを妨げられたくないと感じる方など理由は様々です。しかし、介護士にとって訪室はしなければならない業務のため、嫌がられながらも続けることになります。このような状況が続くと、双方にとってストレスを感じるため、「適切な訪室回数にしたい」と介護士を悩ませる原因となるでしょう。

安全に訪室回数を抑えるには

介護施設の中には、介護士の負担軽減・利用者さまの良眠のために「できることなら訪室回数を抑えたい」と考えている施設もあるのではないでしょうか。
 
そのような施設におすすめをしたいのは、弊社の「LASHIC-care(ラシク)」です。
 
LASHIC-care(ラシク)はセンサー各種とシステムを連携させることで、モニター上で利用者さまの状態を確認できます。具体的には、以下の機能が搭載されています。
 
・居室の温度・湿度・照度を検知
居室における在/不在を確認
・居室での動きを感知
・運動量の測定
・各種リスクへの自動警告
・睡眠時の脈拍の確認
・離床予測
 
これらの豊富な機能により、訪室せずともモニターで利用者さまの様子を確認できるようになります。訪室の必要性が低いと感じている利用者さまに対しては、訪室回数を抑えるのに役立つでしょう。例えば21時・1時・5時をモニターでチェックし、23時・3時に訪室する、といった運用ができます。
 
また、LASHIC-care(ラシク)の特徴は、カメラを使わないことで利用者さまのプライバシーにも配慮していることです。訪室を嫌がる利用者さまに対しても導入しやすいシステムといえるでしょう。
 
訪室回数を安全に抑えられる方法として、「LASHIC-care(ラシク)」の導入をぜひ検討してみてください。

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