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【必見!】頻回なナースコールに悩む方へ、明日からできる対応方法をご紹介!

作成日:2023/12/06

更新日:2024/04/09


「またナースコールが鳴ってる。さっき行ったばっかりなのに…。」

頻回なナースコールが続くと気持ちが滅入ってしまいますよね。でも実は、工夫を重ねることで、適切なナースコールの使用を促すことができるのです。
この記事では、利用者様がナースコールを鳴らす原因とそのリスク、明日からできる対応方法をご紹介します。利用者様、職員、運営体制と様々な視点で検討しているので、ぜひ最後までご覧ください。

利用者様はなぜナースコールを何度も鳴らす?



そもそも、利用者様はなぜ頻回にナースコールを鳴らすのでしょうか?理由としては、実際に介助を求めている、寂しさや不安、1度目のコールで対応されなかった、といったことがあげられます。

下記で詳しくその原因を検討してみましょう。 

介助を必要としている

頻回なナースコールの理由1つ目は、実際に介助が必要でナースコールを押している場合です。

利用者様の中には、介助なくトイレに行くのが難しい方も多いのではないでしょうか?トイレを我慢するのは苦痛ですし、我慢しているときに流れる時間はとても長く感じられます。個室の場合、特に職員の動きが見えず、自分のことが忘れられているような感覚になるために頻回にナースコールを押すのかもしれません。

また、利尿剤の影響や、糖尿病などの疾患を原因として水分を多く摂りすぎ、頻尿になっている場合もあります。膀胱炎や前立腺肥大など、実は病気のサインかもしれません。

さみしさや不安を感じている

精神的な面からナースコールを押すことも考えられます。

例えば、施設に入所したばかりの方の場合、「家族と離れて暮らすのは寂しい」といった気持ちや、「知らない人ばかりの中で自分はやっていけるかな?」といった不安を抱えていることも多いです。また、「病気が今より悪くなったらどうしよう?」と持病を持つ不安や不定愁訴といったケースも考えられます。

職員もできることならじっくり話を聴きたいと思ってはいるものの、業務に追われ1人ひとりの方と向き合う時間をゆっくり持てないのが現状ではないでしょうか?

職員が忙しく動き回りコミュニケーションが不足するほどに、「自分のことが目に入っていないのではないか」と利用者様は不安になり、ナースコールを呼ぶ。そのことがさらに多忙さに拍車をかけ、悪循環が生まれてしまいます。

ナースコールを使っても来なかった

また、何かの兼ね合いで、1度ナースコールを押したけれども職員が来なかったという場合も考えられます。

同時にナースコールが鳴った場合、日頃の状況から推測し、優先順位をつけて利用者様のもとに向かいます。状況によっては両方を1人で対応しようとしていたところ、偶然その間に来客対応をせざるを得なかったということもあるかもしれません。

待たせている側と待っている側では時間の感じ方が違います。職員としては休みなく動いていても、利用者様にはその姿が見えずいつまで待っても職員が来ない場合、特にイライラとしてしまうでしょう。また、逆に他の利用者様は対応を受けていることを知り、自分を蔑ろにされているように感じることもあります。

ナースコールが鳴り続けると発生する問題



上記のような理由から頻回なナースコールが続くと、自ずと職員の業務負担が増え、結果として重大なリスクを引き起こしかねません。
ここではそれらのリスクをまず解説し、起こりうる問題を回避するための対策について考察します。

介護者側の業務負担が増える

頻回なナースコールが続くと、当然、介護者側の業務負担が増えます。
もともと介護の業務は多岐に渡る上、職員の数は限られており、勤務時間に余白はないからです。

昨今、介護現場の業務負担は問題視されています。食事、排泄、入浴といった必ず必要な介助に加えて、レクリエーションの準備、日々の記録、人によっては新人の育成、研修や会議への参加など、職員はもとから多忙を極めます。

そんな中、例えば記録をつけているときにナースコールが鳴ると、せっかく文章を考えていたのに中断され、戻った後また考え直さなければなりません。

また、建物の構造にもよりますが、その利用者様の部屋が1番端だった場合、移動だけでも大きな負担です。やらなければならない仕事が山積みで気持ちが焦り、思うような傾聴は難しくなることもあります。思いをこめて介護に携わっている方ほど、自己嫌悪に陥るなど精神面の負担も懸念されます。

このように、頻回なナースコールは介護者側の業務負担を増やしてしまいます。

急変や転倒の対応に遅れる可能性がある

日常の延長線上で怖いのは、急変や転倒の対応遅れです。「いつものナースコールか」と思っていると、実は急変を起こしていた、転倒してしまっていた、ということが起こりえます。

施設で暮らしている方は、何かしらの疾患を持っていることが多く、いつ急変するか分かりません。特に、脳血管疾患や心疾患は一刻を争います。

そうでなくても、排泄により血圧が急に下がって意識消失した、待ちきれず痺れを切らした利用者様が自分で動こうとしてしまい、結果、職員が床に座り込んでいる利用者様を発見するなど、様々なケースがあります。

普段は安定した状態の方なら、なおさら発見したときには驚きは大きなものです。ベテランの方でも、その場で状態を見極め冷静に対処するのは難しいでしょう。事故報告書も書かなければならず、大きなショックを受けてしまいます。

けしておざなりにする訳ではなかったとしても、ナースコールへの対応にたった一瞬油断しただけで、急変への対応が遅れたり、転倒を起こしてしまったりするリスクはあるのです。

適切な対策を立てることが大切

では、「あのとき駆けつけていれば」という思いをしないためには、どのような対策を講じればいいのでしょうか?

そのためには、適切な対策を立てることが大切です。

職場には几帳面な方もいれば、おおらかな方もいます。考え方、感じ方も百人百通りです。また、施設ごとに状況も異なります。誰でも無理なく取り組めて、具体的であることがポイントです。

ナースコールが頻回な利用者様への対応方法

ここではご利用者様、職員の体制、職員1人ひとりと、視点を変えた対応方法を具体的に検討していきます。

行動パターンや日常生活を把握する

まずは利用者様の1日の行動パターンを見直し、改めて日常生活を把握しましょう。

徹底した記録で利用者様の1日の行動パターンをつかみ分析することが、頻回なナースコールの予防の第一歩だからです。

例えば排泄介助について、トイレでするのと、オムツの中で出てしまい酷いときには衣類やラバーシーツまで交換するのとでは、利用者様にとっても職員にとっても負担感に大きな差があります。排泄リズムをつかんで排泄のありそうなタイミングを予測し、事前にトイレ誘導することができれば、業務の負担を大きく減らすことができるでしょう。

そのためには、徹底した記録が必要です。既に食事や水分量、排泄の記録をつけておられると思いますが、加えてナースコールが頻繁に鳴らされる時間帯や前後の状況も記録することをおすすめします。

そして、記録以上に大切なのは分析です。
例えば、家計簿も記録をつけるだけではお小遣い帳になってしまいます。週間、月間、年間でつかうお金を把握し、予算を立て、予算内に収まるよう生活してこそ意味をなします。

同じように、せっかく多忙な中つけた記録はフル活用しましょう。記録を分析し、行動パターンを職員間で共有し、1人ひとりの利用者様に合ったサービスを提供するタイミングや方法を検討することが必要です。

見守り体制を強化する

また、見守り体制を強化するのも頻回なナースコール予防に効果的です。
本人がサポートの必要性を感じる前に先回りできれば、ナースコールを押す必要性はないからです。

私たちに置き換えて考えると、例えばレストランに入って注文するとき、自分が来てほしいタイミングで店員さんが来てくれたら嬉しいですよね。一方、呼んでも店員さんに気づかれなかったり、注文をとるまでに時間がかかったりすると、イライラしませんか?

介護においても同じです。利用者様のタイミングに合わせて必要なサポートを提供できることが理想的です。

そのためには、

・行動パターンや日常生活の徹底した記録

・リスクの予想

・職員間の連携

が欠かせません。

ただし、介護における見守りは自立支援が大前提です。自分でできることも職員がしてしまうと、本人の意欲を低下させ、能力低下を招きます。あくまで本人の希望を尊重することを忘れないようにしましょう。

アンガーマネジメントで感情を落ち着かせる

介護の現場は人対人なので、感情が高ぶる場面も少なくありません。加えて、何度もナースコールを鳴らされると誰でもイライラしますよね。
そんな時おすすめなのが「アンガーマネジメント」です。アンガーマネジメントとは、怒りの感情を上手にコントロールして落ち着かせ、問題を解決する心理トレーニングです。

アンガーマネジメントのスキルを習得すると、怒るべき場面とそうではない場面を選択し、衝動的な言葉や行動を抑えられるようになります。自分の感情に振り回されなくなるので、ストレスが減り、周囲と円滑なコミュニケーションを図ることができるようになります。

以下、アンガーマネジメントの方法をご紹介します。

①   怒りを感じたら6秒数える
怒りに反射的に反応しないように、怒りを感じたら6秒数えます。

②   怒りの度合いを1~10のうち、どのあたりか点数で表す
平静なときを0、最大の怒りを10とし、今感じている怒りがどれくらいか点数化することで、怒りを客観視することができます。

③   その場を離れる
怒りの対象が明確なのであれば、一旦その場を離れるのもひとつの方法です。気持ちを入れ替え、感情を落ち着かせることができます。

④   「~するべき」という固定観念をなくすよう努める
自分と人の価値観は違います。自分が考える「~するべき」と相手が考える「~するべき」の間には差があることを意識しておきましょう。
 
ときには怒ることも必要な場面もありますが、衝動的な言動がせっかく築いてきた利用者様との関係を一瞬で壊してしまうかもしれません。一度アンガーマネジメントを試してみてはいかがでしょうか?

システムやIT機器を用いて改善できないかを検討する



さて、頻回なナースコールについての対応方法をご紹介してきましたが、人手不足で新しいことに取り組む余裕がない場合は、システムやIT機器を活用するのも一案です。

IT機器を用いてパターン把握や見守りをする

IT機器を用いれば、先述した「行動パターンや日常生活の徹底した記録」「リスクの予想」「職員間の連携」を瞬時に行うことができます。

例えば、センサーによるバイタルの測定から、排泄のタイミングや睡眠状態、不穏であるか否かなど、1日の行動パターンが把握できるようになります。さらに、人が目視では発見できない異常も感知することができる点もIT化のメリットです。

その結果、間接業務を減らし、本当に人の手が必要なところに人材を確保、ケアの質を向上させることができます。


そこでおすすめなのが、LASHIC-care(ラシクケア)という見守りシステムです。
LASHIC-care(ラシクケア)は、状況に応じた様々なセンサーをご用意しています。

例えば、居室センサーではカメラを使用せずに居室内での利用者様の運動量や動き、室内の環境などを確認し、24時間のグラフ(図1)が作成できます。また、ベッドセンサーでは本人の体位や睡眠中の脈拍測定を行い、AIが離床を予測(図2)し、介護者に通知します。こちらは世界初の技術です!

 (図1)


(図2)

実際にご利用いただいた弊社のお客様からは、

「自動警告で急変に気づくことができ、夜勤者の安心感が大きく向上した」
「グラフから生活リズムや不穏の状態についての様子が把握できた」

など、サービス導入による効果を実感いただいています。
詳しくはhttps://lashic-care.jp/features/listより機能一覧をご覧ください。

利用者様に安心を感じてもらうことで改善することも

上記のように上手く業務をIT化することで、ナースコールの減少を図ることができます。声かけの頻度が増えることで、利用者様は「見守ってくれている」という安心感を得られるからです。

ちなみにこのLASHIC care(ラシクケア)には、Wi-Fiで使えるナースコールもあります。
LASHIC-care(ラシクケア)のナースコールでは利用者様からだけではなく、スマホから居室へも発信することができます。また、居室では応答操作なく会話が可能で、無料アプリをインストールすればスマホに通知を受けることもできます。

ご利用いただいたお客様には、

「『訪室しない声掛け』という新しいケアのスタイルができた」
「ナースコールの音声がクリアで利用者様と職員両方の声が聞きとりやすい」
「アラートをスマホやタブレットで受けられるため、他の方の介助中でも確認ができる」

といったご感想をいただいています。

クリアな音声によるスピーディーな返答は利用者様の満足感を向上させ、ナースコールを減少させる効果が期待されます。もちろん顔を見て笑顔で声かけができれば一番ですが、IT機器を上手に利用してみるのも試す価値があるのではないでしょうか。

まとめ



この記事では、頻回なナースコールについて解説しました。

要点をまとめると以下の通りです。

1. 利用者様が頻繁にナースコールを鳴らす理由

2. ナースコールが鳴り続けると発生する問題

3. ナースコールが頻回な利用者様への対応方法

4. システムやIT機器の検討

職場でナースコールが鳴り続けていると、家に帰ってもナースコールが聞こえる気がすることがあるかもしれません。ストレスが溜まってしまい離職に至ってしまう前に、できる対策はとってみませんか。

利用者様を大切に思う気持ちが一番大切なことに変わりはありませんが、最新技術を取り入れて業務の効率化を図れば、職員を守り、利用者様へのケアの質も向上させることができます。ぜひ一度ご検討ください。
 

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