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介護記録の基礎から重要性、介護記録システム導入によるケアの質向上や介護運営の改善について詳しく解説!

作成日:2024/10/07

更新日:2024/10/28

介護記録は、介護士業務で欠かせないものです。
しかし、「介護記録の正しい書き方がわからない」「いつも介護記録業務で時間を取られてしまう」「介護記録を記入するのが苦手」という悩みを持っている介護士の方もいるでしょう。

そこで本記事では、介護記録の基礎から重要性について解説します。
介護記録システム導入によるケアの質向上や介護運営の改善についても紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

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そもそも介護記録とは?


そもそも介護記録の概要や目的は、どのようなものなのでしょうか?
具体的には以下のような目的が挙げられています。

・サービス実施の根拠として法律で定められている
・万が一事故や訴訟があった時の証拠資料となる
・ケアプラン作成の際の資料となる
・医療機関と連携を取る際に、利用者の情報として提供される資料となる

介護士・介護福祉士など介護職に従事している方にとって、なくてはならない介護記録について解説します。

サービス実施の根拠として法律で定められている

介護保険法において、「介護記録」はサービス実施の根拠として義務付けられています。
介護記録は、提供されたサービスの質と量を証明するとともに、利用者それぞれの状態や変化を追跡するためのものです。
介護報酬請求時や第三者による評価・監査時に重要な資料となります。

万が一事故や訴訟があった時の証拠資料となる

介護記録は、万が一事故や訴訟があった時の証拠資料となります。

介護現場では、不慮の事故や利用者とのトラブルが発生するかもしれません。
その際に、介護記録を提示することで、介護の事実を証明し、事故の経緯や施設側の適切な対応を示す資料となります。

正しい介護記録は、スタッフや施設を守ってくれるツールとなるのです。

ケアプラン作成の際の資料となる

介護記録は、ケアプラン作成の際の重要な資料です。
介護記録を参考に、ケアマネジャー(介護支援専門員)がケアプランを作成します。

介護サービスは、利用者の身体状況や生活パターンなどに基づき決定されるため、それらを記載した介護記録は貴重な情報源なのです。

介護記録があることで、個別化された適切なケアプランを立案できます。

医療機関と連携を取る際に、利用者の情報として提供される資料となる

介護記録は医療機関と連携を取る際に、利用者の情報として提供される資料となります。

介護と医療の連携は、高齢者の総合的なケアにおいて不可欠です。
介護記録により、医療機関へ利用者の日常生活の状況や身体状態の変化、服薬状況などの重要な情報を提供できます

医師は、これらの情報をもとに利用者の全体的な状態を把握し、適切な診断や治療方針を決定するのです。
また、介護記録は、退院時の引き継ぎや在宅医療の際にも、スムーズな連携を支援する重要な役割を果たします。

介護記録の基本的な書き方とは?


続いて、介護記録の基本的な書き方を解説します。

・5W1Hを意識して記載する
・専門用語は使わない
・客観的に事実を詳しく記載する
・「〜である」や「〜だ」で記載をする

これから介護職を目指す方やベテラン・経験年数が多い方も、この章の内容を改めてチェックしましょう。

5W1Hを意識して記載する

介護記録を書く際は、5W1Hを意識しましょう。
5W1Hとは、
「Who(誰が)」、「When(いつ)」、「What(何を)」、「Where(どこで)」、「Why(なぜ)」、「How(どのように)」の頭文字を取った言葉です。

これらを意識することで、シンプルで分かりやすい文章を執筆できるようになります。

「誰がどのようなサービスを提供したのか」、「いつどこで、どのような介護業務をしたのか」、「なぜ、問題が起こったのか」など、介護記録の書き方は5W1Hを意識するのがコツです。

専門用語は使わない

介護記録には、専門用語を使わないでください。
その理由は、介護記録は介護職員だけではなく、リハビリスタッフや事務職など他の職種や利用者家族なども閲覧する記録だからです。

専門用語を使用していると、「これはどのような意味だろう?」と混乱を招くケースがあります。
それを防ぐためにも、誰でも理解できる分かりやすい表現で記録してください
専門用語の言い換え例は、以下の通りです。

専門用語言い換え
徘徊一人歩き、フロア内を歩き回る
不穏落ち着かない様子
嚥下飲み込み
傾眠うとうとされる
Ns看護師


第三者へ適切な情報を伝えるためにも、専門用語を使わずに介護記録を取りましょう。
実際に、スタッフ同士で、介護記録の文章が分かりやすいかを読んで確認し合うのも、おすすめです。

客観的に事実を詳しく記載する

介護記録は、介護士の憶測や主観ではなく、客観的な事実を記載しなければなりません。
利用者の発言や行動を、そのまま正しく記載するのを心がけましょう。

ただし、検討が必要だと思われる内容は、事実の後に介護記録に残しておくことも重要です。

「〜である」や「〜だ」で記載をする

介護記録は公的な文書です。
そのため、「〜です」や「〜ます」といった敬体ではなく、常体の「〜である」や「〜だ」で記載しましょう

敬体から常体への書き換え例は、以下の通りです。

敬体常体
少しだけ昼食を食べました昼食を一口食べた
体調が悪そうだと思ったので、体温と血圧を測りました「体がダルくて熱っぽい」という訴えがあり、体温と血圧を測定した

このように、介護記録では簡潔で分かりやすい文章を心がけましょう。

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介護記録の例文紹介!


ここからは、介護記録の例文を「食事場面」「排泄場面」「居室への訪室時」「事故発生時」に分けて紹介します。
介護記録をとる際の参考にしてください。

食事場面の記録の例文

まずは、食事場面の記録の例文です。

 【悪い例】
 少ししか食べずに、あまり食欲がない様子。
 おかずは一部介助で完食しました。

 【良い例】
 おかゆや、デザートのプリンは完食。
 副菜のカボチャの煮物のみ、半分残す。
 「おかずも食べませんか?」と声をかけ、小皿を持ち上げると、A様はスプーンでカボチャを口に運んだ。
 調理形態が合っていない可能性あり。今後、栄養士やケアマネージャーと相談する。

食事は、利用者の体調変化のバロメーターとなります。
そのため、異変があった場合は、できるだけ詳細に記載しましょう。

食べ物の形状や食べ方等を記載しておくと、なぜいつもと違う変化が起きたのか分析しやすいです。

排泄場面の記録の例文

次に、排泄場面の記録の例文です。

 【悪い例】
 トイレに行きたい様子だったため、一緒にトイレに行く。
 普段通り、自分で排泄していた。

 【良い例】
 14:00に「トイレに行きたい」と希望されたため、トイレへ誘導した。
 排泄を済ませ、手すりを使用し立ち上がる。立ち上がり動作、立位保持は安定されていた。
 便器内にバナナ1本分の軟便があり、色は茶色で普段と変化は見られない。

排泄場面の記録のポイントは、排泄の頻度や時間帯、排泄物の形状や色、量などを記載することです。
細かく記載することで、利用者の健康状態の変化にいち早く気づけます。

居室への訪室時の記録の例文

続いて、居室への訪室時の記録の例文です。

 【悪い例】
 朝まで起きずに良眠。表情などもいつも通り。

 【良い例】
 21:00 訪室。いびきをかきながら目を閉じている。
 23:00 見回りのため居室を訪問すると、寝返りをうち、体位が変わっていた。
 6:45 起き上がりを介助する。その後、「昨日はよく眠れた」と話される。

特に、睡眠に関する記録は、「安眠」や「良眠」といった専門用語のみで終わらせないようにしましょう。
利用者家族や他の事業所のスタッフなど、第三者でもわかるような言葉にしっかり書き換えるのがポイントです。

事故発生時の記録の例文

最後に、事故発生時の記録の例文です。

 【悪い例】
 フロアでA様が転倒しているのを発見した。特に異常は見当たらない。今度は、転倒しないように注意したい。

 【良い例】
 14:00 フロアから「ドン」という音がして、駆けつけるとA様が長座位の姿勢で床に座り込んでいた。
 「どうしましたか?」と尋ねると「転んじゃった」と話される。
 看護師にA様の状態確認を依頼。あざや発赤はなく、痛みの訴えもない。

事故発生時には、時間や場所、発見時の状況、処置方法等を時系列に沿って具体的に記載しましょう。
客観的な事実を記載しておくことで、万が一訴訟に発展した時も、スタッフの対応を明確に情報開示できます。

介護記録のシステム化の導入のメリットを紹介!


先程まで、介護記録の目的や書き方・例文についてご紹介をしました。
介護記録は、提供されたサービスの詳細を記録するだけではなく、利用者やそのほか第三者による評価や連携にも関わる非常に重要な資料といえます。

ただ、介護記録について、現段階ではまだまだ紙を用いた記録形式をとっている施設様も多いのが事実です。
介護業界では人材不足が騒がれており、政府から生産性向上委員会の設置義務づけが発表されるなど、ますます職員の業務効率化が求められることになるでしょう。
ですので、介護記録に関してもシステム化する対象として今後はシステム化が進むと考えられます

なかには、業務効率化として介護記録に焦点を当てるのがよいか判断できない、また今あるやり方をそのまま踏襲した方がいいのでは?と疑問に思われる方がいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、介護記録を紙ではなくシステムで管理していくことによるのメリットを紹介します。

介護記録システムは、手書きの介護記録を電子化して管理できるツールです。
多くのメリットがあるため、1つずつ詳しく見ていきましょう。

システム化による作業の効率化と時間の節約

介護記録のシステム化は、従来の手書きや個別のファイル管理に比べ、大幅な作業効率の向上をもたらします。

また、テンプレートの使用やデータの自動集計、分析機能により、報告書作成やケアプラン見直しの際の作業時間も削減できます。
これにより、今まで介護記録に充てていた時間を、利用者との直接的なケアに充てられ、介護サービスの質が向上するでしょう。

情報共有の円滑化

介護記録のシステム化は、スタッフ間の情報共有・コミュニケーションを円滑にします。
リアルタイムで記録更新を行うものがほとんどのため、シフト交代時の引き継ぎや報告業務がスムーズになり、口頭での伝達漏れやケアレスミスを防止できるのです。

また、他の福祉の事業所や医療機関にも瞬時かつ正確に情報を共有でき、一貫したケアの提供が可能になります。

その結果、利用者の状態変化にも迅速に対応できるようになり、チームケアの質も向上するでしょう。

過去の記録を管理してスムーズに情報を確認できる

介護記録システムを利用すれば、過去の記録を管理してスムーズに情報を確認できます。
検索機能を使うことで、膨大な過去の記録から必要な情報に素早くアクセスでき、大変便利です

また、利用者ごとの長期的な変化や傾向を視覚化するグラフ機能なども活用できます。
グラフ機能を活用すると、利用者の状態変化の把握や適切なケア方針の決定が容易になり、介護サービスの質の向上が期待できるでしょう。

さらに、介護記録システムを導入することで、記録の保管や管理に関する法的要件も確実に満たすことができ、安心です。

インカム連携では、文字起こしで話した内容を簡単に記録できる

インカムと連携した介護記録システムを使えば、音声認識技術を活用して会話内容を自動的にテキスト化できます。

これにより、介護スタッフは利用者の状態をメモすることなく介護記録を作成でき、ケア中でもリアルタイムの情報入力が可能になるのです

また、音声入力は手書きや手動入力よりも高速で、より詳細な記録ができます。
そのため、特に忙しい介護現場や緊急時に役立つでしょう。
業務が効率化できるため、スタッフの負担が軽減する効果も期待できます。

BONX×LASHIC-careで介護現場のケアの質向上や運営改善をサポート


BONX×LASHIC-careは、システム化によるメリットを生かし、介護現場のケアの質向上や運営改善をサポートします。
BONX×LASHIC-careの特徴は、以下の通りです。

●過去の記録を管理してスムーズに情報を確認できる
ナースコールをシステムに組み込むことで、履歴データが管理できるようになり、意思決定の為の情報を残すことが可能です
また、ナースコールと連携してアラートを音声通知する機能もあります。

●文字起こしで話した内容を簡単に記録できる
インカムの文字起こしを活用することで、話した内容を簡単に記録可能です。
その結果、介護記録に充てていた時間を大幅に削減でき、本当に大切な介護ケアの質向上へ集中できます

●スタッフの離職予防につながる
LASHIC-careは、業界初の離床予測システムを装備し、認知症高齢者などの離床時の事故リスクを軽減します。
見守り業務効率が改善し、スタッフのストレスも緩和されるため、離職予防につながるでしょう。

BONX×LASHIC-careの連携を通して、介護現場のコミュニケーションを劇的に改善し、介護記録に当てていた時間の削減や、過去の記録を管理してスムーズに情報を確認できることにより、介護シーンの悩みを一気に解決できるサービスとなっています。
どのような使い方ができるのか詳しく解説した資料が欲しい方は、以下の資料請求ページよりお問い合わせをご覧ください。



まとめ

本記事では、介護記録の基礎から重要性、介護記録システム導入によるケアの質向上や介護運営の改善について解説しました。
介護記録は、介護保険法においてサービス実施の根拠として義務付けられており、万が一事故や訴訟があった時の証拠資料となります。

さらに、介護記録があることで、個別化された適切なケアプランを立案でき、医療機関と連携を取る際に、利用者の情報として提供される資料としても活用されるのです。
介護記録システムを導入すると、「作業の効率化と時間の節約」「情報共有の円滑化」「過去の記録を管理してスムーズに情報を確認できる」「インカム連携では、文字起こしで話した内容を簡単に記録できる」など、さまざまなメリットがあります。
勤務している職場で介護記録システムを使って、介護サービスの質の向上を目指しましょう。

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