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見守りシステムとデジタルヘルスケアの未来予想図:介護業界におけるテクノロジーの革新

作成日:2023/08/29

更新日:2024/10/23

「介護ロボットの時代が来る」と聞いても、まだまだ現実的にイメージができない介護従事者の方は多いものです。その理由の1つに、介護は「まごころ」をもって人と接する必要がある仕事という点が挙げられます。 
もちろん、それはこれからの時代も忘れてはいけない姿勢です。
 
そこで、介護ロボットと介護スタッフの役割を分けて考えてみると、これから何か必要なのがということが見えてきます。
 
今もう一人いたらもっと安全に介護ができるのに、という時に、欠かせない存在になっていくのが介護ロボットや見守りシステムなのです。
今回は見守りシステムとデジタルヘルスケアの未来予想図にスポットを当てていきたいと思います。

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導入される新たなテクノロジー


介護は人が人に提供する仕事といわれています。言い換えれば、「人」でなければ担うことのできない仕事とも表現できます。
 
今後さらなる生産技術進歩がなされたとしても、当面の間は、根本的には介護は「人」以外では対応できないという部分はもちろんあります。
 
なぜならば、人は人の心を互いに感じ取り合いながら、コミュニケーションをとれる唯一無二の存在だからです。
 
また、身体介護において、意思も含めた人の複雑な生活動作を支援できるのも、人以外では難しいでしょう。介護を要する本人の意思を尊重しながら、その能力を最大限活かすことができるように支援する=「自立支援」を成し得るのは人しかいないのです。
 
つまり、ロボット介護の有効性は、「介護者をどれだけサポートできるか」ということです。
人に代わって介護を担えるかというと、そういうわけではないといえるでしょう。
 

介護ロボットの定義とは

厚生労働省は介護ロボットを次のように定義しています。
 
ロボットの定義とは、次の3つの要素技術を有する知能化した機械システムです。
 
・情報を感知(センサー系)
・判断し(知能・制御系)
・動作する(駆動系)
 
ロボット技術が応用され利用者の自立支援や介護者の負担の軽減に役立つ介護機器を介護ロボットと呼んでいます。

介護ロボットの例 

移乗支援(装着型パワーアシスト等)
移動支援(歩行アシストカート等)
排泄支援(自動排せつ処理装置等)
認知症の方の見守り(見守りセンサー等)
 
(引用元:厚生労働省URL
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000209634.html)
 
これらのロボットは、まさに要介護者の生活を支援するとともに、介護者をサポートするものとなっています。
 

AI搭載ヘルスケアデバイス

介護は根本的には「人」でなければ担うことのできない仕事と前述しました。
これに対し医療分野は、人に代わってAI搭載機器が担う可能性があります。
 
すでに一部現実化しているように、AI搭載機器が検査し、症状や検査結果をもとに診断し治療することや、手術も、医師や看護師を支援することに留まらず、手術そのものを人に代わって担う可能性も多いにあると思われます。
 
AI搭載ヘルスケアデバイスは治療だけに限ったことではなく、予防医療分野でも期待されています。
 
当たり前のことですが、病気にならないのが一番です。病気にならなければ活き活きと過ごすことができ、医療あるいは介護にかかる膨大な費用も削減することができます。
 
たとえ病気になったとしても、早期に発見され早期に治療が完了すれば、今の生活を維持しながら治療できたり、早く今までの生活に戻ることができるのです。
 
予防医療は、長期的視点に立ち小さな異変に気付く精度が必要であり、可能な限り予防医療従事者が担わず、AI搭載機器を積極的に活用することが求められます。
 
すでに承認を受けているAI早期疾患リスク予測(医用画像データ)や診断機器(デバイス・ハードウェア)のDX【在宅やベッドサイドの利用を意識した、クラウドベースのSaaS、AIによる解析サポートといったサービス】は世界中で多くあります。
 

バーチャル・リアリティ(VR)リハビリテーション

リハビリニーズのある利用者にとって、リハビリの主たる目的はADL(日常生活動作)・IADL(手段的日常生活動作)を改善回復させ、生活の質を高めることです。
 
VR=仮想現実の世界において、現実の生活の場に即したADL(日常生活動作)・IADL(手段的日常生活動作)の訓練を行うことは、安全容易に、かつ効果的なリハビリとなり非常に意義が大きいといえます。
 

テレメディシンの進展

遠隔診療による医療サービスの向上は、患者にとって時間・心身負担等を軽減でき、これまで診療困難だったケースも対応可能になるなど非常に大きなメリットがあることは想像に容易いと思います。
 
一方、遠隔診療により医療従事者の負担がかえって大きくなることがないように、AI搭載機器等を積極的に導入していくことも求められます。
 

デジタルヘルスケアの可能性


介護人材不足は今や社会問題と化しています。
今後、ますます高齢化・労働人口の減少は進行していくとされています。
 
そして介護は「人」が担う仕事であることを考えると、介護事業を運営する法人の最も大きな経営リスクは人材不足といえます。
 
そのような状況にあって、介護事業を運営する法人としては、支援の質を維持・向上させながら職員の負担軽減を図っていかなくてはなりません。
 
つまり、介護の専門性の追求とともに合理化を図る必要があるのです。
 
同じ給料の場合、職員の負担軽減のためにも業務の合理化に力を注いでいる法人とそうでない法人であれば、求職者は前者を選ぶことになると予想できます。
 
そして介護の合理化を図るにあたり、見守りシステム導入は非常に有効といえるでしょう。
 

見守りシステム導入の例

例えば、ユニット型特別養護老人ホームの場合、夜間は入居者20人(1ユニット10名×2ユニット)に対し、職員は1人で対応することが一般的であり、休憩自体とれないのが現状となっています。
 
22時、0時、2時、4時と2時間ごとに、入居者が体調等に変わりなく休まれているか各居室に行き確認する業務は、入居者1人3分要するとして、3分×入居者20人×4回=240分の時間を要することになります。
 
見守りシステムを導入すればこの時間と職員の負担を軽減できるのです。
 
それに加え、夜間の主たる業務になる排泄支援において、自動排せつ処理装置や排便感知システムを導入すればさらなる負担軽減が期待できます。
 
勿論、システムを導入するにあたりコストは生じるわけですが、これは必要なコストと認識すべきではないでしょうか。
 
コストに関していえば、新しく介護職員を雇用するのに人材紹介会社に何十万円と支払い、雇用したと思ったら早期に退職してしまうケースも多くあります。
 

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見守りシステムの役割

AI搭載ヘルスケアデバイスは、介護施設にとっても大きな手助けになるはずです。
 
介護を要し、何らかの疾患をもっている入居者の日々の生活を支援する介護施設において、常に体調異常が容易にかつ早期に発見できるシステムは、支援の質を高めるだけでなく介護・看護職員の負担の軽減につながります。
 
常に体調に異常がないか注意を払い、それでも結果的に体調異常に気付くのが遅れ、対応が後手に回り、負担が大きくなるのを防ぐことができるのです。
 

エイジテックとしての見守りシステム導入


在宅生活を送っている要介護利用者に対し、見守りシステムを導入するにあたっては、そもそもそのシステムを利用することを利用者に受け入れてもらえるかが課題といえます。
 
これは心の問題であり、利用者にシステムの利用について理解して受け入れてもらうこと、介護を担う家族等もシステムを使いこなせることが求められます。
 
見守りシステムを導入するにあたっては、ケアマネジャーや関係機関の間で連携を図りながら利用者や家族が安心してシステム利用してもらえるように支援していくことも重要です。
 
見守りシステム導入後、例えば本人の状態に異常が生じればヘルパー事業所や訪問看護ステーションにその情報がリアルタイムで自動的に送られる仕組みも必要です。
 

まとめ

今後求められる「介護の質」とは、職員の負担がいかに少なく合理化されたものになっているのかも大きく問われると考えられます。
 
見守りシステムには様々な形態があります。これからの時代は、介護スタッフだけで人手不足、というよりも、要所要所で見守りシステムを利用しています、というほうが、利用者が安心できるということが常識になる可能性もあります。
 
見守りシステム等の最新技術を導入することは、その「介護の質」を高めることに大いに貢献することでしょう。
 
今困っている事、または今後の希望に合わせて、ニーズに合った見守りシステムを導入することで、介護する側・される側の安心と信頼につながります。
 
まずはどんな見守りシステムがあるのか、知るところから始めてみませんか。弊社スタッフが活用をサポートします。

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